脂肪の吸引のダウンタイムと術後
About Liposuction脂肪の吸引をした後は、必ず圧迫固定をします。それは内出血やむくみを抑えたり、痛みを軽減させたり、身体のラインを綺麗に仕上げたりといった役割をするために行われる処置です。この圧迫が上手く出来ていないと内出血が多くなったり、肌が凸凹に仕上がったりすることもあります。
また、圧迫するものの種類や圧迫期間によってはかゆみ(かぶれ)や色素沈着を引き起こすこともあります。術後のケアはとても重要です。圧迫に関しての正しい知識を付けていただき、より安全な脂肪の吸引を行っているクリニックを選んでいきましょう。
圧迫は冒頭でもお伝えしたように、脂肪の吸引の術後のケアとしてとても重要な役割を担っています。
圧迫固定は元々、炎症や出血を抑えるために分泌されるリンパ液などの水分の排出を促進し、むくみや内出血を最小限にすることが目的です。
圧迫をしている期間は規制も多く、煩わしく感じる方も少なくないでしょう。ですが、圧迫をしないまま過ごしてしまうと、老廃物がリンパ管に停滞し、ひどいむくみを起こします。脂肪の吸引後はむくみが出ることも珍しくはありませんが、そのむくみがなかなか引かなくなってしまう恐れがあります。
圧迫には脂肪の吸引をして薄くなった脂肪層にできた隙間へ繊維組織が入り込むことによって、その分だけ分厚く仕上がってしまうのを防ぐという側面もあります。
また、繰り返しになりますが、術後必ずと言っていいほど出る内出血を適切に圧迫しておくことで最小限に抑えることが出来ます。ですから、脂肪の吸引の結果を実感するためにはしっかりと圧迫をすることが重要で、圧迫こそが術後の仕上がりを左右すると言っても過言ではありません。
正しく圧迫が出来ておらず、固定がズレた状態で過ごしてしまうと圧迫を終えた後の肌が凹凸になってしまったり、かぶれて出来た水ぶくれによって色素沈着を起こしてしまったりする弊害が発生します。そういった、いわゆる「脂肪の吸引の失敗」を招かないためにも、正しい方法で期間を守って圧迫を行うようにしましょう。
多くのクリニックでは、包帯での圧迫固定が1ヵ月ほど続きます。しかし、二の腕やお腹、太もも、ふくらはぎなどは日常生活の中で動かすことの多い箇所ですから、患部に巻いている包帯が徐々にズレてしまうことも多々あります。
実は、脂肪吸後のお悩みで多くある肌の凹凸やかぶれの原因は、おおよそ包帯のズレによるものです。そういった術後のお悩みにもガーデンクリニックは注目し、包帯による圧迫固定はたった1日という驚異の短期間で終えます。もちろん、その後も圧迫は必要ですので包帯からサポーターやストッキングに変更しての圧迫はさせていただきますが、包帯圧迫でなくなっただけで術後に起きるリスクを最小限に抑えることが可能です。
脂肪の吸引は脂肪がある箇所であれば、ほぼ全てのパーツで手術ができます。吸引後は前述したとおり圧迫固定が必須です。
しかし、例えばお顔にいつまでも包帯を巻いているわけにもいきません。そのため、圧迫はそれぞれの部位に適した方法・期間で行うことが重要です。
予め圧迫の知識があれば、手術が決まった際にお仕事や学校のお休みも決めやすいかもしれません。ガーデンクリニックの圧迫固定は以下のような方法と期間を採用しています。
方法 | 期間 | |
---|---|---|
まぶた | 圧迫の必要なし | 0日 |
顔(頬) | 施術当日のみフェイスバンドで圧迫固定 | 1日 |
顔(あご) | ||
二の腕 | 当日のみ包帯圧迫、その後はボレロのようなサポーター | 1ヵ月 |
太もも | 当日のみ包帯圧迫、その後はストッキング | |
ふくらはぎ | ||
お腹 | 当日のみ包帯圧迫、その後はウエストニッパー |
当院の圧迫固定は術後1日で包帯からサポーターやストッキングに代わるため、包帯のズレもかぶれも生じなくなります。肌の凸凹や色素沈着の心配がなくダウンタイム中でも安心していただけます。
ただし、上図へ圧迫期間は1ヵ月と記載しましたが、可能であれば術後1~3ヵ月までは就寝する際に着けるなど出来る範囲で圧迫を続けていただくことをお勧めしています。というのも、脂肪の吸引の効果は術後1~3ヵ月にどんどん引き締まり、さらなる効果を実感していただけることが多いです。そのため、その期間まで圧迫を続けていただけるとよりキレイな仕上がりに近付くことができます。
圧迫下着着用例
包帯圧迫のデメリットは、患部を露出した服装だと包帯が見えてしまうということが挙げられます。1ヵ月間は包帯の見えない服装をしなければなりません。
一方、サポーターやストッキングでは普段の服装に影響が出ることはほとんどなく、ダウンタイムも通常通り過ごしていただけるというメリットがあります。
では、圧迫期間中はどのような服装を着ていたら圧迫を妨げずに自然なスタイルになるのでしょうか。
脂肪の吸引後おススメの服装
上半身(二の腕・胸・お腹など)の脂肪の吸引の場合
- ゆったりしたTシャツやシャツ
- パフスリーブ・ドルマンスリーブのトップス
- タンクトップ+カーディガン、ボレロ
- ワンピース
下半身(お腹・太もも・ふくらはぎなど)の脂肪の吸引の場合
- ロングスカート
- ガウチョパンツ
- 腰ゴムのショートパンツ
- ゆったりとしたチノパンやサルエルパンツ
脂肪の吸引後は、全体的にゆったりとした着脱しやすい服装が理想的です。
下半身の脂肪の吸引の場合、女性はロングスカートやガウチョパンツで圧迫下着をカバーすることが容易ですが、男性ですとパンツスタイルに限られてしまいます。男性はゆったりとしたチノパンやサルエルパンツなどもいいのですが、近年ではショートパンツに黒いレギンスを着用する男性も少なくありません。ですから、あえて着圧下着であるストッキングやサポーターが見えているようなスタイルも可能です。圧迫期間ならではのファッションが楽しめるかもしれません。
圧迫固定は、カニューレ(吸引管)の挿入口であった傷口を含む吸引部位へ圧をかけることになりますから、「圧迫している間は結構痛いのではないか」「圧迫されている強さはどのくらいなのか」「きつい圧迫をされるのではないか」と不安になる方も多いと思います。圧迫されている箇所は、内出血やむくみなどによって多少の痛みがある場合があります。無論、痣や腫れを押されているようなものですから、圧迫をしていて全く無痛であることは考えられません。ただその痛みは痛み止めで治まる程度の痛みです。圧迫はダウンタイムを短縮するためのいち経過になりますので、適切な強さでの固定が重要になってきます。
とは言え、身体を動かすのに苦労するほどきつい圧迫はいたしませんし、痛みは痛み止めで十分回避できる程度のものですから、我慢せずに痛み止めを飲んでいただき、ストレスなく圧迫期間を過ごしましょう。
Author
ガーデンクリニック顧問指導医 大庭 英信先生
美しくなりたい気持ちに最大限応えるため、「美のかかりつけ医」として末永いお付き合いをさせていただきたいと思っています。患者様の希望や不安も伺い、満足度の高い治療を提供します。